ゲリーニョの米国株買い漁り

株式投資のアイデアを発信しています。

【シャオミ株】チャイナリスクを避ける投資

 

株式投資とチャイナリスク

世界的に中国株のプレゼンスが高まっているようです。

香港市場や上海市場だけでなく、NYSEやNasdaqに上場する中国企業も増えており、それらへの投資のハードルは下がっています。

 

しかし中国企業への投資は米国株以上に地政学的リスクが付きまといます。最近市場を騒がせた主な中国株関連のニュースは以下の通りです。

・米商務省が禁輸リストにHuaweiとその関連会社を追加(19/5,20/5,20/8)。

・Alibaba傘下のAnt groupのIPOが中止(20/11)。

・NYSEが中国国有通信3社を上場廃止(21/1)。

 

アメリカから安全保障の問題で締め出され、中国政府からは富を独占しているとして規制を食らうといった試練を、市場をリードする中国企業は受けてきました。

 

これらのニュースが出るたびに、個人投資家も翻弄されてきました。Alibaba(BABA)の株価はAntの上場停止のニュース以降下降していますし、中国通信3社の株は取引自体出来なくなります。

チャイナリスクを避ける銘柄選び

こういった地政学的リスクになるべく翻弄されない銘柄選びをしたいものです。

 

私からの提案はXiaomi(1810.HK)です。香港市場で取引されています。

 

20Q3のスマホ世界シェアでHuawei,Samsungに続き世界3位。Huaweiがアメリカからの制裁により失ったシェアを奪っています。

国外で特にシェアを伸ばしており、インドのスマホ市場では断トツでシェア1位です。なお、インドと中国は軍事的な緊張関係にあり、インドでは中国製品の不買運動が起こりました。しかしXiaomiのインド向け製品はインド国内で生産されており、現地雇用を支えているため、不買の対象になりませんでした(アプリはいくつか使用禁止)。

現地で不満を買わないでグローバル展開している点は強みの一つです。

 

顧客データの収集方法が不適切とされ2019年に中国政府から警告を受けたり、2020年にインド政府からアプリの使用を停止させられたりと、ネガティブニュースもありましたが株価には大きな影響はありませんでした。

Huaweiほど国有色が強くなく、Alibabaのように中国政府に対し喧嘩を売る訳でもない、バランスの良い立場をとっているように見えます。

   

ただ、シェアを伸ばしHuaweiに匹敵するようなことがあると、急に国内外から矛先が向く可能性も高いと考えられます。米中の覇権争いに絡んだり、国内で独禁法を疑われやすくなるからです。

資本関係にある周辺企業に関するネガティブニュースの影響を受ける可能性等もありますので、注意深くニュースをチェックしたいところです。

 

下が株価チャートです。2021年が明けてすぐ、テンセント、アリババへのアメリカからの投資が禁止される旨のニュースに反応し2日連続で下げましたが、米財務省はニュースを否定しました。

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Xiaomi(1810.HK)の株価チャート

 ※2021/1/15

米国防総省がXiaomiを”中国軍事企業”に指定しました。米国人による投資を禁じ、持ち株は11月までに売却される必要があります。

Huaweiの件とは異なり、禁輸リストではないため製品の生産には直接影響はないと考えられますが、株価は1/15の前場で10%下落しました。

11月まで売却の猶予があるため、バイデン政権に移行後、制裁が緩和されるかどうか注視したく思いますが、シャオミが地政学的リスクを避けてきたという前提は崩れました。